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共生システム理工学類

はじめに

学類長のことば

 共生システム理工学類長 長橋 良隆

 共生システム理工学類は、「人—産業—環境」に関するシステム科学を「共生」の観点から系統的に学修する「理・工」教育を行い、21世紀的諸課題に対し貢献できる人材養成を目的としています。福島大学における初めての理系学類として設置され、20054月に学生受け入れを開始しました。学類を卒業して大学院に進学する学生も多く、大学院共生システム理工学研究科では、自己の専門性を多面的な分野からアプローチすることによって高度化し、「共生」の視点から深化させることによって、新しいシステム科学を構築・発展・継承し、21世紀的諸課題の解決に実践的に貢献できる高度専門職業人・研究者を養成することを目的としています。共生システム理工学研究科は共生システム理工学専攻と環境放射能学専攻の2専攻からなり、博士前期課程では修士(理工学)の学位を、博士後期課程では博士(理工学)の学位を取得できます。また、2011年の東日本大震災東京電力福島第一原子力発電所事故の後、20137月には、環境放射能研究所IER)が本学附属研究所として設置され、所属教員は環境放射能学専攻における教育に携わっています。

共生システム理工学類に入学した皆さんは、理工学に関する専門的な知識や技能を学びたいと希望していると思います。あるいは、開発者や技術者または研究者など、具体的な職業を意識している方も多いと思います。当然ですが、専門的な知識や技能は一朝一夕に修得できるものではありません。他の大学と同様に、福島大学では、基盤教育と専門教育という2階建ての教育課程となっています。基盤教育では、理工学以外の科目について、主に初年次に学修します。理工学類の専門教育では、学類共通領域において、理工学に関わる分野を幅広く学修します。理工学に関わる専門的知識や技能は、それらを基盤として学修を積み上げることによって達成されます。さらに3年生の後期から取り組む卒業研究は、課題に対して実践的に対応できる能力を醸成する学士課程の集大成となります。皆さんには、理工学的知識と技能を身につけ、広く社会に羽ばたいて欲しいと願っています。それには、皆さん自身の能動的な学修はもちろんのこと、「共生」の観点からの幅広い知識と関心を持ち続け、困難を克服する挑戦的な心構えで、より良い未来を創造する皆さん自身の「システム科学」を構築してください。

もう一つ、皆さんにぜひ意識していただきたいことがあります。民法が改正され、皆さんは既に成年年齢(18歳)に達しています。既に国政選挙等で投票したという人もいるでしょう。20224月からは、成年に達すると、親の同意がなくてもローンなどの契約をすることが出来ます。しかし、飲酒・喫煙や競馬・競輪などの投票権を買うことは、これまでと変わらず20歳にならないとできません。皆さんは、あらゆる情報に容易に接することができますが、それは良いことばかりではなく、時には危険なことに引き込まれたり、皆さん自身の生活を大きく乱す原因にもなります。大学生となって、交遊範囲が広がり、大人として扱われることの高揚感や友人との深い語らいなどを経験しつつも、4年後の自らを見据えて、福島大学で学んだことを明確に主張できるように日々積み重ねてください。