経済経営学類で取得できる教育職員免許状(以下、単に「免許状」と略す)は、高等学校教諭1種免許状「商業」です。経済学コース・経営学コースのいずれかに所属し、所要の単位を修得することによって、卒業時に取得することができます。
なお、「公民」「情報」も取得可能ですが単独では取得できません。「商業」を基礎として、さらに行政政策学類や共生システム理工学類で開講される所要の単位を修得することが必要となります。
要卒単位に加え、多くの教職関連科目を履修する必要があることや、教員への採用は狭き門であることも踏まえ、免許状の取得を目指すにあたっては、教職に就く意思があるなど、明確な目的意識が必要といえるでしょう。
1.免許状の取得希望者に係る各種行事・手続きについて
免許取得に係る行事・手続のおおまかな時期は次のとおりです。なお、詳細については掲示します。
2.免許状の取得希望者の募集及び受入れについて
(1)免許状取得希望者の募集は、1年次の後期に行う予定の説明会の際に行います。この手続きによって、免許取得希望者として登録(教職登録)され、以後の教職関連科目の履修が許可されます。
(2)教職登録できる人数は、1学年30名以内です。希望者がこの人数を超える場合は、GPA等を活用して選抜します。
(3)経済経営学類生が「情報」「公民」免許を取得するためには、「商業」の免許取得を予定し、教育実習も「商業」で実施しなければならないこととします。
(4)教職登録の人数制限に加え、「情報」「公民」免許での人数制限があり、「情報」関連科目を開講する共生システム理工学類、「公民」関連科目を開講する行政政策学類で選抜を行う可能性があります。
(5)編入学生を含む2年次生以上の学生が免許状の取得を希望する場合は、受け入れ人数に余裕のある場合に限り、本人の意欲及び履修計画を確認したうえで受け入れる場合があります。
3.免許状を取得するために必要な単位の修得方法について
教職関連科目の中には隔年開講の科目もあり、時間割上の自由度も低いため、履修計画を立てる際には充分に注意してください。
4.免許状取得に係る専門領域科目の履修方法について
(1)免許状を取得するためには、免許教科に関わらず、基盤教育の「日本国憲法(2単位)」、「健康運動科学実習(1単位)」及び「スポーツ実習(1単位)」、「英語AⅠ」「英語AⅡ」から2単位、「情報リテラシー(2単位)」を修得しなければなりません。
(2)「教育の基礎的理解に関する科目」等の開講計画及び履修方法は、下記によります。
免許法に定める科目 |
授業科目 |
要修得単位数 |
履修年次 |
2022年度 |
2023年度開講予定 |
|
科目 |
各科目に含めることが |
|||||
教育の基礎的理解に関する科目 |
教育の理念並びに教育に関する歴史及び思想 |
人間と教育 |
2 |
2 |
植田啓嗣 |
開講 |
教職の意義及び教員の役割・職務内容(チーム学校運営への対応を含む。) |
教職入門 |
2 |
2 |
宗形潤子 |
開講 |
|
教育に関する社会的、制度的又は経営的事項(学校と地域との連携及び学校安全への対応を含む。) |
教育と社会 |
2 |
3 |
(非)櫻井直輝 |
開講 |
|
幼児、児童及び生徒の心身の発達及び学習の過程 |
教育発達心理学 |
2 |
2 |
高谷理恵子 |
欠講 |
|
特別の支援を必要とする幼児、児童及び生徒に対する理解 |
特別支援教育基礎 |
2 |
2 |
(非)阿部教夫 |
開講 |
|
道徳、総合的な学習の時間等の指導法及び生徒指導、教育相談等に関する科目 |
総合的な探求の時間の指導法 |
総合的な学習の時間及び特別活動の指導法 |
2 |
2 |
岡田努 |
開講 |
特別活動の指導法 |
||||||
教育の方法及び技術(情報機器及び教材の活用を含む。) |
教育の方法 |
2 |
2 |
坂本篤史 |
開講 |
|
生徒指導の理論及び方法 |
生活指導論 |
2 |
3 |
(非)伊藤弥 |
開講 |
|
教育相談(カウンセリングに関する基礎的な知識を含む。)の理論及び方法 |
教育相談の基礎(中学校・高等学校に焦点づけて) |
2 |
3 |
青木真理 |
開講 |
|
教育実践に関する科目 |
教育実習 |
事前及び事後指導 |
1 |
4 |
教職課程委員 |
開講 |
教育実習(高等学校) |
2 |
4 |
教職課程委員 |
開講 |
||
教職実践演習 |
教職実践演習(中・高) |
2 |
4 |
岡田努 |
開講 |
|
|
計 |
23 |
|
|
|
備考 上記科目は要卒単位に計上できない科目のため、Capの枠外で履修登録できます。
(3)「教科に関する専門的事項」及び「各教科の指導法」の開講計画及び履修方法は、下記によります。
① 商 業
【教科に関する専門的事項】
免許法に定める科目 |
授業科目 |
要修得単位数 |
履修年次 |
2022年度 担当教員 |
備考 |
商業の関係科目 |
簿記概論Ⅰ |
2 |
1 |
稲村 健太郎 |
|
簿記概論Ⅱ |
2 |
1 |
平野 智久 |
||
入門経営学 |
2 |
1 |
野口 寛樹 |
||
職業指導 |
職業指導 |
2 |
2 |
欠講 |
隔年開講 |
備考 「職業指導」は要卒単位に計上できない科目のため、Capの枠外で履修登録できます。
上記科目(計8単位)の単位を修得し、さらに次の科目から24単位、計32単位を修得してください。
入門会計学、調査法Ⅰ、財務諸表論Ⅰ、財務諸表論Ⅱ、原価計算Ⅰ、原価計算Ⅱ、組織行動論、財務管理論、管理会計、経営情報分析、現代ファイナンス、基礎経営学Ⅰ、財務諸表監査、租税法Ⅰ、租税法Ⅱ、マーケティング論、経営組織論、基礎経営学Ⅱ、経営戦略論、人的資源管理論、証券市場論、コスト・マネジメント、中級簿記、上級簿記 |
【各教科の指導法】
免許法に定める科目 |
授業科目 |
要修得単位数 |
履修年次 |
2022年度 担当教員 |
備考 |
各教科の指導法(情報機器及び教材の活用を含む。) |
商業科教育法Ⅰ |
2 |
2 |
(非)小林 喜則 |
隔年開講 |
商業科教育法Ⅱ |
2 |
2 |
(非)小林 喜則 |
隔年開講 |
備考 上記科目は要卒単位に計上できない科目のため、Capの枠外で履修登録できます。
② 公 民(行政政策学類の専門教育科目を履修する必要があります)
【教科に関する専門的事項】
免許法に 定める科目 |
要修得 |
授 業 科 目 |
単位数 |
履修年次 |
履修方法 |
備 考 |
|
「法律学(国際法を含む。)、 |
4 |
現代法学論 |
2 |
1 |
①現代法学論と国際法Ⅰ又はⅡ
|
|
|
国際法Ⅰ |
2 |
3 |
|||||
国際法Ⅱ |
2 |
3 |
|||||
現代政治論Ⅰ |
2 |
1 |
|||||
現代政治論Ⅱ |
2 |
2 |
|||||
国際政治論Ⅰ |
2 |
3 |
|||||
国際政治論Ⅱ |
2 |
3 |
|||||
「社会学、経済学(国際経済を含む。)」 |
4 |
社会学原論Ⅰ |
2 |
1 |
必修 |
|
|
社会学原論Ⅱ |
2 |
2 |
必修 |
|
|||
「哲学、倫理学、宗教学、心理学」 |
2 |
★哲学概説 |
2 |
2 |
2科目の内、いずれか1科目必修 |
隔年開講 |
|
★倫理学概説 |
2 |
2 |
|
隔年開講 |
備考 ★印の科目は、人間発達文化学類で開講している科目です。人間発達文化学類開講の授業科目の開講計画は人間発達文化学類「開講科目一覧表」で確認してください。
上記条件を満たしたうえで、次の科目をも加えた範囲から計32単位を修得してください。
地方自治法Ⅰ、地方自治法Ⅱ、環境法、労働法Ⅰ、労働法Ⅱ、社会保障法、経済法、商法Ⅰ、商法Ⅱ、憲法(人権)Ⅰ、憲法(人権)Ⅱ、憲法(統治)Ⅰ、憲法(統治)Ⅱ、行政法総論Ⅰ、行政法総論Ⅱ、行政救済法Ⅰ、行政救済法Ⅱ、刑法Ⅰ、刑法Ⅱ、民事裁判法Ⅰ、民事裁判法Ⅱ、民法総則、民法(不法行為)、民法(債権総論)、民法(債権各論)、民法(物権)、民法(担保物権)、刑事裁判法Ⅰ、刑事裁判法Ⅱ、民法(家族)、民法(相続)、地方行政論、地方政治論Ⅰ、地方政治論Ⅱ、政治思想史Ⅰ、政治思想史Ⅱ、行政学Ⅰ、行政学Ⅱ、政治過程論Ⅰ、政治過程論Ⅱ、公共政策論Ⅰ、公共政策論Ⅱ、法社会学Ⅰ、法社会学Ⅱ、情報社会論、社会計画論、社会調査論、社会福祉論、地域福祉論、生活構造論Ⅰ、生活構造論Ⅱ、社会と文化の理論、スポーツ文化論Ⅰ、スポーツ文化論Ⅱ、社会構造論Ⅰ、社会構造論Ⅱ、スポーツ社会学、地域社会学、ジェンダー論Ⅰ、ジェンダー論Ⅱ、言語文化論Ⅰ、言語文化論Ⅱ、社会福祉課題研究Ⅰ、社会福祉課題研究Ⅱ、社会思想史 |
【各教科の指導法】
免許法に定める科目 |
授業科目 |
要修得単位数 |
履修年次 |
履修方法 |
備考 |
各教科の指導法(情報機器及び教材の活用を含む。) |
公民科教育法Ⅰ |
2 |
2 |
必修 |
隔年開講 |
公民科教育法Ⅱ |
2 |
2 |
必修 |
隔年開講 |
備考 上記科目は要卒単位に計上できない科目のため、Capの枠外で履修登録できます。
③ 情 報(共生システム理工学類の専門教育科目を履修する必要があります)
【教科に関する専門的事項】
免許法に 定める科目 |
授業科目 |
単位数 |
履修 |
履修方法 |
||
情報社会・ |
情報社会と情報倫理 |
2 |
2 |
必修 |
||
知的財産権論 |
2 |
4 |
|
|
||
コンピュータ・ |
情報科学概論(実習を含む。) |
2 |
2 |
必修 |
|
|
プログラミング基礎(実習を含む。) |
2 |
2 |
必修 |
|
||
プログラミングⅠ(実習を含む。) |
2 |
3 |
|
|
||
プログラミングⅡ(実習を含む。) |
2 |
3 |
|
|
||
アルゴリズムとデータ構造Ⅰ(実習を含む。) |
2 |
2 |
|
|
||
形式言語とコンパイラ(実習を含む。) |
2 |
3 |
|
|
||
情報システム |
ソフトウェア設計開発論(実習を含む。) |
2 |
2 |
必修 |
必修以外の |
|
プログラミング言語論(実習を含む。) |
2 |
3 |
|
|||
データベースシステム(実習を含む。) |
2 |
2 |
|
|||
人工知能と知識処理(実習を含む。) |
2 |
3 |
|
|
||
経営情報システム(実習を含む。) |
2 |
3 |
|
|
||
情報通信ネットワーク |
ネットワークシステム(実習を含む。) |
2 |
3 |
必修 |
|
|
情報理論 |
2 |
3 |
|
|
||
マルチメディア表現 |
マルチメディアシステム論(実習を含む。) |
2 |
3 |
必修 |
|
|
サウンドスケープ |
2 |
3 |
|
|
||
情報と職業 |
情報と職業 |
2 |
3 |
必修 |
|
|
計 |
32 |
|||||
備考 必修14単位、選択必修18単位、計32単位を修得してください。
【各教科の指導法】
免許法に定める科目 |
授業科目 |
要修得単位数 |
履修年次 |
履修方法 |
備考 |
各教科の指導法(情報機器及び教材の活用を含む。) |
情報科教育法Ⅰ |
2 |
3 |
必修 |
|
情報科教育法Ⅱ |
2 |
3 |
必修 |
備考 上記科目は要卒単位に計上できない科目のため、Capの枠外で履修登録できます。
5.教育実習について
(1)教育実習は、教職に就く意欲がある学生に限り履修を認めることとし、教員採用試験を受験することを前提とします(実習校の多くが、採用試験の受験を実習受け入れの条件としています)。
(2)実習参加資格
a)4年次以上
b)以下の単位数以上を修得していないと教育実習の履修を認めません。
要卒単位中より |
教育の基礎的理解に関する科目 |
合 計 |
92単位 |
8単位 |
100単位 |
(3)実習校
a)原則として出身高校で実施します。教育実習実施の前年度に、各学生が各自で受け入れ内諾を得たのち、学類として内諾依頼書を実習予定校に送付するという手続きを取ります。実習校によっては実習予定者が多数となるため、できる限り早い段階で各自が実習校(出身校)に連絡をとり、内諾を得てください。
b)普通科高校の出身者で商業免許状取得希望者については、担当係を通じて福島県立福島商業高等学校に教育実習受け入れを依頼しますが、必ずしも認められるとは限りません。
(4)実習期間
実習期間は実習校より指定されます。期間は2週間が標準です。
(5)実習費用
教育実習にかかわる交通費・実習費は実習生負担となります。さらに、傷害保険への加入を義務づけます。
(6)実習の取りやめなど
教育実習生の受け入れは、実習校にとって多大な負担となるので、教職に就こうとする意思の固い学生でなければ快く受け入れてもらえません。他方で、実習生は実際に教壇に立ち、生徒に教えるのですから、大きな責任があります。
したがって、教育実習を行うのに不適当であるとみなしうる学生には、学類として事前に実習を取りやめさせています。充分に留意してください。
6.教職実践演習(必修)について
教員免許取得のためには8セメスター(4年次後期)に、「教職実践演習」を受講しなければなりません。この授業では、4年次前期までに履修してきた、教員免許取得に必要な授業や実習等で習得した内容を踏まえ、教員として学校現場で必要とされるさまざまな項目を実践的に学びます。
就職活動等での欠席も原則として認められません。法令で定められた必修科目ですので、この授業の単位を取得できないと、たとえ教員採用試験に合格した場合でも免許取得ができないことを十分理解の上、しっかりとした目的をもって受講してください。
7.履修カルテの活用について
教員免許を取得希望の学生は、「教職履修カルテ」を使用します。このカルテは教員免許を取得するために必要な科目の履修状況を教職関連科目の単位取得後に確認したり、教育実習等の事前事後指導に活用して教員免許取得のために活用するためのものです。
詳細については、免許状取得希望者への説明会や掲示で案内します。
8.免許状取得希望者の登録取り消しについて
修学上の理由等により教員免許状の取得を断念する場合は、速やかに教務担当窓口に申し出てください。なお、実習受入れの内諾を得た後に教育実習を取り消すことは実習予定校に多大な迷惑を及ぼすので、厳に慎んでください。