表紙のロゴは高等商業学校時代に作られ、今も同窓会などで使用されている経済経営学類独自のロゴマークです。
以下、経済同窓会創立50周年時に発行された『信陵50年』(45ページ)より抜粋
“学校のシンボルともいえる校章の図案が誰の考案になったものか明らかではない。学校創設事務所が置かれていた文部省の然るべき人か、あるいは東京美術学校(現東京芸大)に制作を委嘱したものだろうが、最終的には初代校長も参画されて決定したものと思われる。マーキュリーが手にした杖caduceusの一部分に、FCCの三文字を組み合わせて校章にし、校旗にはもちろん、応援団の団旗にも使用された。福大経済学部になってからはFUEの三文字に置き替えたものをバッジに使っている。
商業高校の中で、校章の図案にマーキュリーの杖を使っているのが数多くある。その源流は東京高商(現一橋大学)の校章にあり、またそのルーツをたどればロ―マ神話にまでさかのぼる。
商業・学術を司る神、マーキュリーが手に持っている杖には二匹の蛇が巻きつき、杖の頂にははばたいている翼をかたどってある。一橋大学同窓会名簿にはこう解説している―蛇は英知をあらわし、常に蛇のように聡く世界の動きに敏感であることを、また翼は世界に翔け五大州に雄飛することを意味していると。
源流となった東京高商の校章デザインは当時のベルギー人教師アーサー・マリシャルと教頭成瀬隆蔵―後に大阪高商、(現大阪市大)の初代校長―の発案によって明治二十年頃に制定されたという。横文字の入った校章は、当時の市民には物珍しく、真新しい帽子の高商生を眺めるのであった。”