本学類では、2年次前期までは学類共通専門基礎科目を、2年次後期からは所属する各コースの専門教育科目を中心に学修を進めます。
1年次・2年次前期では、基盤教育と並行して、学類共通専門基礎科目を履修します。この学類共通専門基礎科目は、各コースの基礎的で重要な科目であり、本学類の専門分野の基盤的な内容を含んでいます。具体的な科目は履修基準表に記しています。
学類共通の必修科目として1年次には「農場基礎実習Ⅰ・Ⅱ」があり、附属農場等で作物の栽培や農産物生産・加工の実習をします。なお、「農場基礎実習Ⅱ」は、基盤教育の問題探究領域、問題探究セミナーとして開講します。
2年次前期の「食農情報処理演習」では、食と農に関する基本データの収集・分析とプレゼンテーションの基礎技術を広く習得します。
このほか、「畜産学特別実習」が宇都宮大学農学部附属農場(栃木県真岡市)で、「森林特別実習」が東北大学大学院農学研究科附属複合生態フィールド教育研究センター(宮城県大崎市)にて集中で開講します。
2年次後期・3年次前期・後期の「食農実践演習Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ」では、福島県内7箇所のフィールド(市町村・農林業関係団体・関連企業等)で、食と農に関する課題の特定・分析から解決策の提案までの貢献意識を高める学修を進めます。また、これに関連したインターンシップも実施する予定です。
外国語能力は、基盤教育科目での英語等の学修をふまえ、学類共通専門演習科目「食農科学英語演習」で科学英語の理解力を高めます。
また、「卒業研究基礎演習」、「卒業研究演習Ⅰ・Ⅱ」では英語等の論文を精読し、4年間を通して継続的に語学力を向上させることになります。
3年次後期から履修する卒業研究科目では、「卒業研究基礎演習」(1単位)、「卒業研究演習Ⅰ」(2単位)、「卒業研究演習Ⅱ」(2単位)、「卒業論文」(4単位)で構成され、全科目が必修です(9単位)。「卒業論文」では、「食農実践演習Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ」のフィールドワークから得られたデータや、福島や地域が抱える食と農の課題解決に関するテーマを想定しています。
食品科学コースでは、食品の分析について専門的な知識・技能を学修します。特に、優れた食品の製造について知識・技能を修得し、地域の伝統的な強みを活かす食や食品の理解を深めます。最新バイオ技術、生物化学、分子生物学、微生物学、分析科学論を駆使して食料、健康、資源、環境の諸問題を解決するための専門知識、技術を修得し、農学、工学、栄養学および化学的見地から新しい安全な食品開発と産業化、食品科学を通した医薬学分野に貢献する能力を身につけます。
コース教員による授業のほか、食品製造等の福島県等の公設機関や地元企業で実学を学びます。また、本学類の他コースの科目を履修して多角的・総合的に理解を深めます。
2年次後期のコース所属後は、教員の指導により進路に対応したより専門的な履修計画を立てて学修します。3年次以降は授業等でより専門性が強くなります。
2年次には「食品安全学」、「森林科学」、「土壌科学」、「農業工学」、「農業経営学」のほか「食農情報処理演習」を履修し、専門基礎として必要な知識と実験技術を修得する幅広い知識を学修します。
3年次には「食品機能学Ⅱ」、「食品加工学Ⅱ」、「発酵・醸造学Ⅱ」、「食品衛生管理学」、「食品保蔵学」等で専門知識を修得し、それらに密接に関連する「食品科学実験Ⅰ・Ⅱ」で実験技術を学修します。
3年次後期に各研究室に所属します。より少人数の演習や実験で実践的な知識を身に付けます。
4年次の「卒業研究演習Ⅰ・Ⅱ」では、関連領域の演習をとおして、より高度な専門知識と技術力を修得し、より実践的な機能学、分析学、素材学、加工学、保蔵学、発酵・醸造学、安全学の知識を学修します。
農業生産学コースでは、作物栽培に関する技術や知見をもとに、農業生産、特に作物生産、食料生産、栽培資源利活用、栽培環境の諸問題を解決するための専門知識、技術や、新規栽培品種の開発と既存品種の見直し、栽培技術の革新、病害虫の農業被害管理に関する技能を学修します。
コース教員による授業のほか、自治体や農協、地元企業、農業試験場等でフィールドワークをします。また、本学類の他コースの科目を履修して多角的・総合的に理解を深めます。
2年次後期のコース所属後は、教員の指導により進路に対応したより専門的な履修計画を立てて学修します。3年次以降は授業等でより専門性が強くなります。
実験技術を「農業生産学実験・実習I」、「農業生産学実験・実習Ⅱ」で修得し、「卒業研究基礎演習Ⅰ・Ⅱ」で農業生産の専門領域の研究に関する基礎手法や情報収集方法を学びます。
3年次後期に各研究室に所属します。より少人数の演習や実験で実践的な知識を身に付けます。
4年次の「卒業研究演習Ⅰ・Ⅱ」では、農業生産の専門領域の研究を行い、より高度な専門知識と技術力を修得します。
農業生産学コースでは、育種学・栽培学などの生産農学の専門的な知識・技能の修得、地域の強みである果樹・園芸等の特性の理解、病害虫管理や土壌肥料の原理の修得、作物の生産性向上や環境と調和した保全型農業の課題の認識を進めます。
生産環境学コースでは、森林・農地・水環境等の生産資源や、農業農村工学(農業土木)・機械など生産活動を管理・運用するシステムに関わる技術や知見を修得し、生産環境の保全・活用と諸問題を解決するための専門知識や技術を学修します。
コース教員による授業のほか、森林や農地等でフィールドワークをします。また、本学類の他コースの科目を履修して多角的・総合的に理解を深めます。
2年次後期のコース所属後は、教員の指導により進路に対応したより専門的な履修計画を立てて学修します。3年次以降は授業等でより専門性が強くなります。
2年次には「水資源利用学」、「測量学」、「測量・GIS実習」、「里山管理論」、「樹木学」、「農業情報論」、「農業機械学」など、生産環境学分野の基礎知識と実験技術を修得します。
3年次には「森林保護学」、「森林育成学」、「スマート農業論」、「土壌生態学」、「森林利用学」、「農業リモートセンシング」、「農村計画学」、「土壌物理学」、「土質力学」、「野生動物管理学」等で専門知識を習得し、それらに密接に関連する「生産環境学実験・実習I・Ⅱ」で実験・実習技術を学修します。
3年次後期に各研究室に所属します。より少人数の演習や実験で実践的な知識を身に付けます。
4年次の「卒業研究演習Ⅰ・Ⅱ」では、関連領域の演習をとおして、より高度な専門知識と技術力を修得します。
農業経営学コースでは、農林業の個別経営体の構造や行動をとらえる農業経営学を中心として、食料の生産から加工・流通を経て消費に至るプロセス、地域・農村社会や地域づくりの領域を含み、それらに関わる諸問題を解決するための知識と人文・社会科学的な技能を学修します。
コース教員による授業のほか、自治体や農協、地元企業、NPO組織等でフィールドワークをします。また、本学類の他コースの科目を履修して多角的・総合的に理解を深めます。
2年次後期のコース所属後は、教員の指導により進路に対応したより専門的な履修計画を立てて学修します。3年次以降は授業等でより専門性が強くなります。
2年次前期の「農業経営学」、「世界の食料と農業」、「食農情報処理演習」等の授業が基礎となり、2年次後期のコース所属後は、「農業経済学」、「フードシステム論」、「農産物流通論」、「農業政策学」、「協同組合学」等を学びます。
3年次後期に各研究室に所属します。より少人数の授業や演習で実践的な知識を身に付けます。
3年次から、「農林資源経済論」、「食品マーケティング論」、「アグリビジネス論」等で専門知識を修得し、フィールドワークの技法や分析の技術的手法を「農業経営学演習Ⅰ・Ⅱ」で現地調査をとおしながら学びます。
4年次の「卒業研究演習Ⅰ・Ⅱ」では、農業経営学分野の専門領域の研究を行い、より高度な専門知識と技術力を修得します。
農業経営学コースでは、フィールドワークの方法論を重視しながら、現代の農業、食料、環境、地域、フードシステムをめぐる諸問題に対して実践的・主体的に関われる知識と技能を学修します。
本学の基盤教育は3つの領域で構成されています。
学生は3つの領域の科目群を履修することにより、幅広い教養と基礎学力が培われ、地域社会の諸問題を発見し、その課題解決に向けた思考力が養成されます。
接続領域は、スタートアップ科目、ライフマネジメント科目、外国語コミュニケーション科目、教養領域は、学術基礎科目、キャリア設計科目、健康・運動科目、外国語科目、情報科目、問題探究領域は、問題探究科目、自主学修プログラム、問題探究セミナーからなります。
基盤教育は教育推進機構内の基盤教育委員会が管理・運営しています。全教員が兼任で基盤教育の授業を実施します。このうち、接続領域の「スタートアップセミナー」、「キャリア形成論」、教養領域の「キャリアモデル学習」、問題探究領域の「問題探究セミナー」は、本学類教員が担当します。
本学では、基盤教育と学類専門教育のほかに、学生の自由な学びを促すために自由選択科目を設けています。学生は、基盤教育科目、本学類の専門教育科目、他学類の専門教育科目のいずれからでも履修することができます。
本学類では、学際性の幅を広げるため、他学類の教員が開講する科目の履修を推奨しています。